劇団TipTap『夜明けを待ちながら』

配信で観ましたが、ゴールデンウィーク中に無料公開していましたのでもう1度観ました。寄り添って、ちょっと背中を押してもらえました。

『夜明けを待ちながら』〔本編4:07〜〕上演時間約55分

『夜明けを待ちながら』〔本編4:07〜〕上演時間約55分 - YouTube

「コロナ禍に生きる人々の小さな声をモノローグと音楽で綴るオリジナルミュージカルです。 三度目の緊急事態宣言が発出され皆様も不安な日々をお過ごしかと思います。ささやかではありますが皆様の心に明かりが灯ることを願っております。 どうかお体大切にお過ごしください。」

こう言って下さっているのが本当にありがたいです。

 

(以下、個人的な覚え書きです。現在DVD等販売されておらず、楽曲名も不明なので歌詞冒頭を引用させていただきます。若干のネタバレを含んでいます)

M1
歌い出し「この小さな光が誰かを照らせるなら」
そっと寄り添ってくれる静かな曲。
舞い落ちる紙を拾って譜面台に載せる。一人ひとりの声を拾いあげるイメージ。

M2
歌い出し「いつになればこの長い夜に朝日が昇るのか」
熱い曲。ある意味、M1と同じく、寄り添ってくれているんですけど、アプローチが全然違って、熱い。
狭い四角い枠の中もがいているのが良い。
こういう照明好きです。

ノローグ1

M3
歌い出し「毎朝4時に俺はお前を叩き起こし~」
バスの運転手の歌。(神田恭平さんソロ。)
何これ~と思ってて歌詞をよく聞くとバスの運転手とわかる。曲調が楽しい。
動きもソーシャルディスタンス。中村くんのとこに移動すると、中村くんは避けて右端へ。
「子どもを連れて乗ってくる人、病院に勤めてるのかな?」後にもつながる。
凜子さんの椅子を奪う。凜子さんが左端の池谷さんのところに。池谷さん、一つ右に移動。
神田さん、椅子を元のところに戻す。
「クルーズ船の乗客乗せた」

M4
歌い出し「ずっと二人の夢だった~」
クルーズ船の船旅をプレゼントした娘の歌。(池谷祐子さんソロ)
思い出を振り返り、純粋な感謝と善意しかないのに・・・。泣かされる。
感染者が出て港に長期間停泊させられている船内にいる両親。
心がしめつけられる。

M5
歌い出し「真っ白なドレスの君~」
結婚式を延期したカップルの歌。(中村翼さんと松原凜子さんのデュエット。)
必死に前向きにいようと努めている姿に共感できる。

ノローグ2

M6
歌い出し「からっぽの椅子、消毒液とマスク」
保育園の先生の歌。(松原凜子さんソロ)
お迎えを待つ子、預けていく親、それを見て自分の家族にも思いを馳せる。「時間がこぼれていく」
「誰かのぬくもりに抱かれ、人は愛を確かめているのでしょう」という歌詞が印象的。

M7
歌い出し「誰が想像していただろうこんな終わり方を」
病院で最期を迎える夫とその妻(神田さんと池谷さんのデュエット)
会いたいけど会えないことが、向かい合わないことで伝わる。
「あなたの手を握ることさえできない」

ノローグ3
「葛藤しながらやっています」

M8
歌い出し「ほら見て、目を開いて、この星に何が残ったか」
官僚のモノローグからの流れで、中村くんソロから皆さんのコーラス。
「いつのまにか、はりぼての星~」が印象的。
ミュージカル笑う男を思い出す。そういえば演出は同じ上田一豪さん。
床に星々があるような照明。こういう照明好き(2回目)

ノローグ4

M9
歌い出し「誰かの埋もれた心の声に 光を灯せるなら」
寄り添いながら励まされる曲。
元気がもらえる。

M10(M1リプライズ)
ラストの差し込む光。こういう照明好き(3回目)

The Musical Day 〜Heart to Heart〜(無観客ライブ配信)

f:id:key525600:20201218221857j:plain

 

概要

「The Musical Day 〜Heart to Heart〜」

2020年12⽉13⽇(⽇)OPEN 17:00/START 17:30

アーカイブ視聴終了 12月16日(水)23:59(上演時間2時間弱)

オフィシャルサイト:http://www.the-musical-day.com

俳優 上⼭⻯治さんが発起人となった新しいスタイルのミュージカルフェス。

会場ブルーノート東京BLUE NOTE TOKYO)は無観客。(出演者のみが観客)

視聴は動画配信 PIA LIVE STREAMとStreaming+。 

 

 「ありのままの想いを、歌に乗せて届ける。

ミュージカルには、歌やダンスを通じて、
観る人とダイレクトに感情を分かち合えるチカラがある。

Face to FaceでなくてもHeart to Heartにコミュニケーションできるエネルギー。
それを今こそ届けていきたい。

私たちが信じているこのチカラをもっと多くの人と分かち合うために、

ミュージカルをもっと気軽に身近に。

私たちの等身大の姿のまま、いまそこにある想いを歌にして、繋がりあう。

さぁ、ミュージカルを楽しもう。」

 

コロナ禍でのこのメッセージが響きます。

 

セットリスト

1.You've got a friend(ミュージカル「beautiful」より)/ 宮澤エマ

2.僕こそ音楽(ミュージカル「モーツァルト!」より)/ 西川大貴

3.陽ざしの中へ(ミュージカル「ノートルダムの鐘」より)/ 海宝直人(収録)

4.キッチュ(ミュージカル「エリザベート」より)/ 上山竜治

5.サイエンス・フィクション,ダブル・フィーチャー(ミュージカル「ロッキー・ホラー・ショー」より)/ ROLLY

6.Stars(ミュージカル「レ・ミゼラブル」より)/ 尾上松也

7.JOYFUL,JOYFUL(「天使にラブソングを」より)/ 平原綾香

8.WRITTEN IN THE STARS(ミュージカル「アイーダ」より)/ 平原綾香&上山竜治

9.A Whole New World(ミュージカル「アラジン」より)/ 宮澤エマ&井上芳雄

10.I Got Rhythm(ミュージカル「クレイジー・フォー・ユー」より)/ 井上芳雄(タップ:西川大貴)

11.Fly Fly Away(ミュージカル「Catch me if you can」より)/ 大原櫻子

12.明日への階段(ミュージカル「ルドルフ The Last Kiss」より)/ 井上芳雄

13.ワン・デイ・モア(ミュージカル「レ・ミゼラブル」より)/ 全員(井上芳雄以外)

※アルファベット表記の楽曲は英語歌唱です。

  

出演者等

<Performer>

井上芳雄大原櫻子尾上松也(収録)、海宝直人(収録)、上山竜治、西川大貴、平原綾香、宮澤エマ、吉原光夫(特別出演)、ROLLY(Special Guest)

<Support Vocal>

伊藤広祥、塚本直、真瀬はるか

<The Musical Day SPECIAL BAND>

ただすけ(Piano&Keyboards)、伊藤ハルトシ(Guitar&Cello)、木村将之(Bass)、福長雅夫(Drums&Percussion)、庵原良司(Saxophone)

<企画>上山竜治

<音楽監修>本間昭光

スペシャルサポーター>宮本亜門

 

感想

とっても楽しかったです。まさしく「ミュージカルを楽しもう」。出演者も楽しんでいるのがよく分かる。

Blue Noteという場所の力、客席は仲間ばかり、お客さんは全て配信視聴者というのが重なりあって、生まれた雰囲気が新しくて、わくわくしました。

役として歌ったことのある楽曲はもちろん、それだけじゃなくて、皆さんが選曲した理由を語りながら歌うのが楽しい。

上山さん、ぐだぐだなのに、思いだけはしっかり伝わる。稀有な人。

第2回もぜひしてほしい。

 

(以下、流れのままに)

いくつか配信観ましたけど、全画面表示でも画質が良い、綺麗。

出演者が正面の真ん中からカメラに背中を向けての登場が面白い。

楽曲1.エマさん声が綺麗だけど、英語詞だと特にそれを感じる。アーカイブ見返して、コーラスが女性2人だったんだと気付きました。

楽曲2.西川さん、歌前に上山さんに紹介してもらえず、「ご本家(?)がいるのに別の人!?」という逆境の中でしたが、めちゃくちゃ良かったです。

「しんどい人もいるけどありのままでいい」という思いで歌われたとのこと。ご本家から「そのとーりそのとーり」とコメントあり。

ここでも段取り間違える竜治さん。大貴さんとエマさんがMCみたい。

視聴者のコメント「気分はFace to Face」「最前列で観てるみたい」に、そのとーりそのとーりと思う。

収録は一発撮りというのが面白い。

楽曲3.今、歌詞が沁みる。「みんなと1日過ごせたらどんなに素敵だろう」「平凡な暮らしの幸せ、まるで気づいていない」「僕ならそんな毎日、大事にする」

楽曲4.全公演中止になり、実現しなかったルキーニ。かっこよい。いつか観られるといいな。

バンド紹介からのローリーさん。この流れ、良いなー。

「話せば長いことながら、まさに運命のいたずらというものでしょうか。それはある日突然やってまいりました。すべてが真っ暗。何も見えない。パニック!これは残された道は地獄への片道切符かと思われたところ、その一瞬に、すべてが見えたのよ。今までバラバラだったものが一瞬のうちに一つにつながったというわけ。トゥナイト、皆さんは最高に幸運なのよ。なぜならば、ウイルスの感染のリスクなく、ミュージカルを体験する夜なんですもの!」👏👏👏

楽曲5.右下に表示される曲紹介、「サイエンス・フィクション」だけだったなー。「2本立て」までが曲名なんだけど。ROLLYさんがちゃんと「SF映画の2本立て」って紹介してくれたから、ま、いっか。それにしても、「2本立て上映」見かけなくなったなぁ。

MC、ただ見つめるだけの上山さん笑

楽曲6.キーボードの方の「やー楽しかったぁ。えー1回だけぇ」が、ものすごくよくわかる。松也さん、ええ声。

楽曲7.ここで、サポートボーカル紹介。この段取りは忘れなかった、上山さん。

第九がJOYFUL,JOYFULになったんですね、初めて知りました。

コロナ禍で「(映像編集など)色んなことができるようになった。」なるほど、そんな側面があるのか。民衆の歌のソロバージョン、見てみよう。「歌つなぎ、全部受けたら40個ぐらい」、すごいな。

「民衆の歌の時、3kg痩せちゃって、お風呂あがりで撮ったから、髪がべちょべちょに濡れてて」「エマちゃんはお風呂で歌ってた。一番声が響いて上手く聴こえるから(笑)」ツッコミどころ満載。

通信の電波が遅くなっていることを上山さんに相談した平原さん。Wikipediaで調べて答えた上山さんのおかげで、これにつながったんですね。上山さんの人柄がわかります。

「上山さんのターンだけど、ここは私で行こうね。」エマさん、息が合ってきた。

 

井上芳雄さん登場。ここから雰囲気がさらに変わる。

皆さんからのリスペクトがすごいけど、光夫さんと間違えられたと拗ねる。イヨマンテー。

エマさん「全回転。トップギアじゃないですか」とツッコミ。

普段ツッコミ役の芳雄さん、任せられるツッコミがいるとボケまくり。

「あーやと初めて呼んだけど」「昨日夜もデュエットした」(何かなと思ったら、グリブラの収録みたいです。)

「ミュージカルの名のつくものには基本的にはかたっぱしから出たい」

芳雄「イヨマンテ―」

エマ「やめなさい」

芳雄「イヨマンテの方で大丈夫ですか」

エマ「でずにーの方でお願いします」

客席から光夫「アーホイヨー」

この流れに、もう大爆笑。

こんな中、「(何かやろうと)言い出す奴は多いけど、実現にこぎつけるのはすごい。俳優がプロデュースに参加するのは大事なこと」と上山さんのことをきちんと褒めるのを忘れないとこがさすがだなと思います。

楽曲8.英語詞、初めて聴いた。歌う前に話す段取りはなかったのに、話す二人。このアイーダも良い。

楽曲9.あの流れの中、よく歌ったな笑

歌い終わるとすぐ「誰かが進行台本持ってないと。」とエマさん。

「ちゃんとしてるなエマちゃんは。イエーイしか言ってないからね、上山くんは。」という芳雄さんに、「賑やかしっていう担当でございますので」と即座に返すエマさん。

「自分でやっておきながら、その前の流れ作りに失敗した」笑

コメントチェック係、大貴さん。ハッシュタグがトレンド入り👏👏👏

イヨマンテのおかげかな」

上山さん「シャープTMD

全員「シャープ!?」

楽曲10.歌とタップダンスのスペシャルセッション。

「どっちが歌でどっちがタップダンスかわからない」と言って、準備体操する芳雄さん。暗転してもまだやってる(笑)

芳雄さんの「(こういう企画を立ち上げたり、タップに秀でていたり、You Tube配信していたり)色んなタイプの俳優さんが出てきて、すごい頼もしい。」というのに深くうなづく。

「こういうライブって歌は歌うけど、踊りまでいくのは難しい。タップというのは楽器でもあるし、踊りでもある。」

楽曲11.舞台『両国花錦闘士(りょうごくおしゃれりきし)』の本番後にかけつけた大原櫻子さん。J-POPを歌っている時とまた違って、上手い。キム観たかったなぁ。

楽曲12.リクエストした上山さん、ありがとうございます。芳雄さんがこの曲を歌う時は後ろに真瀬さんがいてほしい。

最初の方で真瀬さんとアイコンタクトする芳雄さん。

「次の時代の扉が開く」でうなづく真瀬さん。

「あなたに従って」で熱烈な視線を送る真瀬さん。

もうミュージカル。

 

エマ「これですよ。」芳雄「これでした。」上山「ミュージカルを第一線で日本に広げて~」芳雄「そんな昔からやってないですよ」エマ「ファンか」

せっかく上山さんが熱く語っているのに、笑いに変える芳雄&エマ。息ばっちり。

そしてそして、このツーショットが見たいと言ったエマさん、ナイス!

芳雄さんと光夫さんが並んで立つことないですよね。

イヨマンテ光夫です」w

同い歳だったのか。芳雄さんを「いのくん」と呼ぶ光夫さん。

光夫「すごいいじるよね~」芳雄「いじるつもり全然なかった」

(いや、いじる気まんまんでしょ笑)

と笑わせてもらいながらも

芳雄「(上山くんは)進行はちょっと忘れたりしますけど、すごいいい顔してやってるなって思って。しっかり思いと力と時間をかけて。結実するのが本当にすごい」

光夫「短いよね。24時間ぐらいやってもいいんじゃない」

芳雄「後ろの三人がからっからになるわ」即座につっこみ。だけどサポートボーカルに優しい。そりゃ、真瀬さんが明日への階段のようについていくわ。

 

光夫「なんとか傷跡残そうと思って頑張ってんのよ」

エマ「傷跡じゃないツメアトね」

エマ「怖い。フル回転で動いてても足りない。助けて―」

ここも大爆笑。

 

グッズ紹介。皆さんが来ているTシャツの色をチェックしてしまった。

白:芳雄、上山、光夫、宮澤、平原、伊藤

黒:西川、大原、塚本、真瀬

THE MUSICAL DAY SHOP (the-musical-day.com)

12月20日までの予約注文。

芳雄「(Tシャツとトートバッグ)セットで買うといくら安くなるんですか」

エマ「んーならない」

 

エマ「しゃべり足りないみたいなことありますか」

芳雄「ずっとしゃべりたいです」

エマ「だめです」

芳雄「ラジオでしゃべりたいと思います。聴いてください。この後夜10時からTBSラジオです」

この流れ、打ち合わせしてないですよね。二人とも頭の回転が早いなー。

 

そして、芳雄さんが退場した後のMCの疲れっぷり。

ここで光夫さん「多様性がある。ミュージカルとひとくくりにされてても違うよね。」と真面目なことを言って照れる。

 

上山さん、自分が進行わかってないことをわかってて、「曲紹介していいですか?」

で止めるエマさん。もう一人紹介を促す。

上山さん「も、もう、もう一人?」

エマさん「全てを監修して下さったあの方です」誰にでも優しいパス。

本間さん紹介。配信用の音源をチェックして下さっていたとのこと。こういうのが本当に有難いです。

楽曲13.ワン・デイ・モア。指揮本間さん。

バルジャン 吉原光夫

マリウス 西川大貴

コゼット 平原綾香

エポニーヌ 宮澤エマ

アンジョルラス 上山竜治

ジャベール 上山竜治

テナルディエ 伊藤広

マダム・テナルディエ 塚本直&真瀬はるか

大原櫻子さんコーラスなのはぶっつけ本番だからかな。ROLLYさんもギターで参加。

レミゼ出たことがないミュージカル俳優筆頭の芳雄さん、相変わらず列に入ってない。

もし列に入ってたら、ジャベールだったのかも。

吉原バルジャンと井上ジャベールの対決とか観たい。

 

前日緊張する上山さんに平原さんから「何か届けたいものがあれば緊張しないよ」

その言葉で勇気をもらったという良いお話。

終わる流れで

上山さん「以上ですね?」

エマさん「えぇ!?嘘でしょ。」「これで締めようと思ったのに」キレイに終わる流れを作ったのにね。

再度強引に終わる流れ「熱い思いをカメラに届けて終わりにしましょう」

上山さん、ぐだぐだなのに、思いだけはしっかり伝わる。でもこんな人だから、皆が一緒にやろうという気持ちになるんだろうなー。

最後、画面が切り替わってからも音声残ってて、エマさんが「すごい終わり方しちゃった」って楽しんでたのも良かったな。

 

迷場面も含めて、名場面ばかり。

ぜひまたしてほしいです。

 

ロボット・イン・ザ・ガーデン 1回目(その2)

いや、泣けました。

つまづいて動けなかったことがあるので、ベンに感情移入。

門を直さなかったからタングが入ってきて、ベンがタングを直そうと動き始める。

「動かないことで動くことができた」んですよね。

面白い。

 

(基本ネタバレ。個人的な感想・見解です)

順番に思ったことをつらつらと。

キャッツを思わせるようなゴミらしき物のなかにロボット(パペット)

色々な雑音が聞こえる中、波の音も聞こえる。

パペットを2人で動かすことに驚き。息を合わせるのも大変そう。

男声タング。

 

タングが暴れて泥を落とすのを嫌がるところ、様々な物が舞い上がるのを見て、あ、舞台表現だー。
と嬉しく思いました。
実際はアンサンブルさんが物を投げているのですが、タングが投げていると頭の中で自然と変換される感じ。

 

胸のフラップのふたが開いてしまうのを、ベンがガムテープで留める。

「壊れていてもゴミじゃないんだ」響く台詞。

そのガムテープを見つめ、触れるタング。

ここで確実に何かが生まれましたよね。タングがタングになった(タングらしくなった、タングとベンの絆ができた)瞬間。

 

エイミーの歌が「もうダメ」から変わる。

声が強くなって過去形になる。決意がよくわかる。

「何ひとつ成し遂げたことがない、何ひとつ!」

言うことが決定打になることがわかって、万に一つの可能性に期待を込めて言う。でも、男性ってその 万に一つの可能性 に応えられないんですよね。

 

「僕の罪を」

両親の飛行機操縦を止めようとして止められなかった。そのことを罪と受け止めてしまっているのがベン。

ベンが罪を犯したと思っているときには、父の「人はいつでも生まれ変われる。こころを決めたら世界は変わる。」は伝わってない。

タングと関わって思い出した時に、ようやく伝わる。

 

一緒に行こうと言われた時の「うぃ~」

プレミアムシートを取ってくれた後の「ぷーれーみーあーむ、ぷれみあーむ」がかわいい。

 

ラブダイバー
男女だけじゃなくて、男男と女女があるのが良い。

 

「傷さえも証になるよ。僕たちは今生きてると」

めっちゃ響く。

成し遂げることが証じゃなく。

 

ジー、キュートだなー。

「人生で一番メールした相手」って言うところ、特に。

 

タングの「パートナー?」かわいい。ベンとタングはもうパートナー。

カイルを代弁して歌うところ、泣きポイント。

男声タング、女性側から歌い始めるのがカイルの人格が入った感じがして良い。

 

タング、ブランケットをベンにかけてあげる。

どこで覚えたんだろ。きっと、ベンがかけてくれていたのを理解していたんだろなー。

「できないことがあってよかった」

できないことが褒められるなんて、嬉しい体験だろな。

「アキバーバ」「アキバララ」もかわいい。

 

1幕の終わりかた好き。

みんな出てきて1幕終わりだーという感じがする。

そして、東京までのフライト時間=休憩時間なのが、舞台観てるって思えて、嬉しい。

 

長くなってきたので、続きは次へ。(いつ書くかわかりませんが。)

ロボット・イン・ザ・ガーデン 1回目(その1)

初めてなので劇場で観たかったですが、コロナ禍のご時世、しかも第3波がやってきているので自粛。

配信で観劇しました。

配信には配信なりの良さがありますよね、きっと。

 

『ロボット・イン・ザ・ガーデン』作品紹介 | 劇団四季【公式サイト】 (shiki.jp)

STORY(公式サイトより)

アンドロイドが人間に代わって家事や仕事を行う、今からそう遠くない未来。
イギリスの田舎町に住むベンは両親を事故で失って以来、無気力な日々を過ごしていた。
妻・エイミーとの夫婦仲もうまくいかない。
そんなある日、庭に壊れかけのロボットが現れる。
「きみの名前は?」「…タング」
ロボットに不思議な魅力を感じ、ベンはあれこれと世話を焼く。
そんなベンに愛想を尽かし、ついに家を出て行くエイミー。
ショックを受けるベンだが、タングを修理するため旅に出ることを決意する。
アメリカ、そして日本へ。やがて、ある事実が明らかになる……。

 

STAFF(公式サイトより)

原作 デボラ・インストール
台本・作詞 長田育恵
演出 小山ゆう
作曲・編曲 河野 伸
音楽監督 清水恵介
振付 松島勇気
舞台装置デザイン 土岐研一
パペットデザイン・ディレクション トビー・オリエ
照明デザイン 紫藤正樹
コスチューム/ヘアメイクデザイン 高橋知子
演出助手 西尾健治
コスチューム/ヘアメイクデザイン助手レアリー・ケイ亜樹子

 

CAST(公式サイトより)

『ロボット・イン・ザ・ガーデン 東京』 (自由劇場(浜松町・竹芝))
ベン 田邊真也
タング 斎藤洋一郎 長野千紘
エイミー 鳥原ゆきみ
ボリンジャー 野中万寿夫
カトウ 萩原隆匡
ジー 相原 萌
ブライオニー 加藤あゆ美
コーリー カイサータティク
デイブ 長手慎介
ロジャー 五十嵐 春

【バイプレイヤー】
本城裕二
宮下友希
菅本烈子

【アンドロイドダンサー】
桒原 駿
塚田健人
渡邉寿宏
武田恵実
佐田遥香
軽部智子

劇団四季の初ライブ配信

オリジナルミュージカルだから配信しやすいのでしょうね。

ファミリーミュージカルではなく、一般ミュージカルの新作。

 

生で観るに越したことはないでしょうが、今、コロナ禍の中では観に行きづらい。

配信に取り組んで下さった四季に拍手。

 

※追記

ネットの情報なので確認とれていませんが、楽天TVでR18っぽい場面が配信されなかった様子です。

 

以下は、貴重な初ライブ配信なのでメモ。

『ロボット・イン・ザ・ガーデン』ライブ配信実施のお知らせ|最新ニュース|劇団四季 (shiki.jp)

『ロボット・イン・ザ・ガーデン』ライブ配信概要
公演 『ロボット・イン・ザ・ガーデン』東京公演(自由劇場
上演時間 約3時間
配信開始  (1)2020年11月22日(日)13:00~

      (2)2020年11月23日(月・祝)13:00~

※見逃し配信あり。各回で、配信翌日の23:59まで視聴可能。

※幕間の休憩時間には、特典映像として、劇団四季俳優が感想を語り合うトークコーナー。22日(日)は前編、23日(月・祝)は後編の、各10分配信予定。

視聴料金 3,800円(税込)

視聴方法 「劇団四季ライブチャンネル」/「U-NEXT」/「Rakuten TV」

スリル・ミー X+1回目・2019年1月19日(土)15:30開演

元々、2019年1月19日(土) 19:00開演と2019年1月20日(日) 12:30開演の2回だけでチケット取れませんでしたが、すぐに追加公演が決まり、何とかチケットが取れました。

ミュージカル「スリル・ミー」【追加公演】|サンケイホールブリーゼ

1920年代シカゴで実際に起きた犯罪史上に残る事件。逮捕されたのは2人の天才だった・・・。
「私」と「彼」が熾烈な心理戦を繰り広げるサスペンス。ラストには予測不能な驚愕の事実が・・・!?(ブリーゼのサイトより)

 

「私」松下洸平×「彼」柿澤勇人

ピアノ:朴勝哲

原作・音楽・脚本:STEPHEN DOLGINOFF
演出:栗山民也
翻訳・訳詞:松田直行

 

舞台が始まる前、他の作品と違って少し早い段階で客席が静寂に包まれる。

これから待ち受ける100分間ノンストップの2人の応酬に身構えているみたいに。

そこからピアニストが登場し、プレリュード。

これから流れる様々な楽曲が少しずつ演奏される形。

初見ではないので、しんどい運命が待ち受けているのを知っているのに、ドキドキとワクワクが止まらない。

 

暗転。

53歳の「私」の仮釈放請求審理委員会。

34年前、19歳の「彼」と「私」が起こした誘拐殺人事件の真実を審理官に求められ、

静かに語り始める・・・。

 

この日は2階席だったので、「照明」と「2人の動きの対比」を楽しめました。

オリジナルキャストなので、超安心。

 

初見の人はネタバレをなんとか回避して、事前情報は、

「役者2人、ピアノだけ、100分間の1幕物」ぐらいに留めて、観てほしい作品。

 

(以下、思いっきりネタバレ含みながら勝手な解釈をするので、まだ見ていない人は読まないでほしいです。)

 

 

 

 

仮釈放請求審理委員会の場面と34年前の事件に至る過程の場面とが交互に繰り返されるので、ドキドキに緩急がつけられるので、面白い。

「私」は19歳と53歳を行ったり来たりしますが、声のトーンや動きなどで見事に演じ分けて下さる。

一応、「天窓」や「組まされた手」でもわかります。

 

「これこれ、この私を待っていた~」と思ったので、私の初見は多分、松下×小西だったと思われる。

(初見は衝撃的過ぎて、記憶があまりない・・・。)

 

最初は道具を用意させたり、ガソリンをもっとかけろという指示に素直に従ったり、警察の尋問に備えさせるのに応じるところから、「忠犬」な感じがするけれど、

取調室での裏切りに「あれ、なんだか雰囲気がおかしいかも」と思わされ始め、

拘置所の様子で「絶対何かおかしい」と違和感がほぼ確信になり、

刑務所への移送中に「眼鏡を落としたのはわざと」と告白する私に、「うわ!きた!これ!」と、これまで観ていたことを大逆転させられる。

 

理由なき殺人(スリルを求めて)が、「彼と一緒にいる為」(彼に支配されて言われるがままに共犯となった)と思い込まされていました。

でも実は、「彼と一緒にいる為」(人気者の彼を他の誰の手も届かない所に連れていくために誘導して共犯となった)。

同じ「彼と一緒にいる為」という言葉だけれども、意味合いが全然違う。

「私」が怖すぎる。

 

「あの1本のマッチが全ての始まりでした」(ニュアンスです)

その通りだけど、マッチを用意したのは「私」

冒頭、公園で久しぶりに再会する時に、マッチを持っていなくて、彼が火を目にすることがなかったら、こうはならなかったんだろうな。

高校の頃に資料室を一緒に燃やしているので、また「放火する」と言い出すのをわかっている。

放火から窃盗に代わり、エスカレートしていくのもわかっている。

「彼」が父親のところに盗みに入るのは止めるように誘導する。彼に動機があるので捕まった後の刑に差が出てしまうから。

「彼」が弟を殺そうと言い出して止めるのも同じ。

2人が同等の刑にならないと意味がないので、2人ともが見知らぬ相手である必要がある。

 

私が劇中に告白するように、世間であまり使っている人のいない高級品の眼鏡をわざと落とすことで捕まるようにしている。

それを知って観ていると、

脅迫状を書いている場面で「彼」が言う「完璧だ」は「脅迫状の内容」を指しているのが、

「私」が言う「完璧だ」は「読めないこと、つまり眼鏡を落としたこと、そしてそれに関心を払わない彼」を指しているように思える。

「彼」が「私」をちゃんと見て、「私」が眼鏡をなくした不安感を示していることにちゃんと向き合っていれば、事件がまだ明るみになっていない時点で眼鏡を探しに行くことになり、あの結末には辿り着けない。

でも、そうはならないことを、「私」はわかっている。

 

はぁ、しんどい。

スリルミー日本版めも

初演2011年9月~10月・東京

ミュージカル「スリル・ミー」2011日本版公式Blog -7ページ目

www.youtube.com

田代万里生、柿澤勇人 出演!ミュージカル「スリル・ミー」公開稽古 - YouTube (15分もあります)

私×彼

田代万里生×新納慎也

松下洸平×柿澤勇人

演出:栗山民也

ピアノ:朴勝哲

 

2012年3月、東京

公式ブログ

ミュージカル「スリル・ミー」日本版12年3月公演オフィシャルブログ

私×彼
田代万里生×新納慎也
演出:栗山民也
ピアノ:落合崇史

 

2012年7月・東京、8月・大阪

スリル・ミー2012年7月公演スタッフブログ

スリル・ミー | 天王洲 銀河劇場

www.youtube.com

私×彼
田代万里生×新納慎也
松下洸平×柿澤勇人

良知真次×小西遼生(東京のみ)

チェ・ジェウン×キム・ムヨル(東京のみ)
演出:栗山民也
ピアノ:朴勝哲/落合崇史/オ・ソンミン

 

2013年3月・東京

スリル・ミー2013年3月公演スタッフブログ

ミュージカル「スリル・ミー」2013CM動画:3/14~24 天王洲 銀河劇場 - YouTube

スリル・ミー | 天王洲 銀河劇場

私×彼
松下洸平×柿澤勇人
良知真次×小西遼生
チェ・ジェウン×チェ・ジホ
演出:栗山民也
ピアノ:??

 

2014年11月東京(祝!CD化)、大阪

ミュージカル「スリル・ミー」 | 天王洲 銀河劇場

ミュージカル「スリル・ミー」|サンケイホールブリーゼ

私×彼
尾上松也×柿澤勇人(東京のみ)

田代万里生×伊礼彼方
松下洸平×小西遼生
演出:栗山民也
ピアノ:??

 

2018年12月~2019年1月・東京、1月・大阪、1月・名古屋

ミュージカル『スリル・ミー』 | ホリプロ オンライン チケット

ミュージカル「スリル・ミー」|サンケイホールブリーゼ

ミュージカル『スリル・ミー』2018 成河×福士誠治 - YouTube

ミュージカル『スリル・ミー』2018 松下洸平×柿澤勇人 - YouTube

私×彼
成河×福士誠治
松下洸平×柿澤勇人
演出:栗山民也
ピアノ:朴勝哲/落合崇史